今まで学術論文の評価の主要な形態として、学術出版社に取り上げてもらうことがある。特にネイチャーやサイエンスのような有名学術雑誌に掲載されることは、一流の学者として認められる大きな実績になる。しかしこのような学術出版社の査読は時間がかかり、評価方法も不透明性がある。
インターネットの普及以来、学術論文を投稿できるサイトも増えており、有名なものにarXivがある。しかしサイトの欠点として査読がない、または査読のレベルが不明なところがある。日本の研究機関ではしばしば査読や編集のない、ハゲタカジャーナルと呼ばれる雑誌やサイトへの投稿が問題になることがある。
ブロックチェーンを用いた査読システムを備えた学術論文投稿サイトを構築する。従来の学術論文投稿サイトのように、論文をサイト上にアップする。その論文を読んだ人が論文の信頼性を評価する。誰がどれだけの評価をしたというプロセスをブロックチェーンで管理する。このとき評価者は、従来の口コミサイトよりもはるかに高い専門性が求められ、高レベルな評価者への重み付けは高くなる。
評価者の評価の方法には、自身の論文投稿の数や質の実績が重要になる。自身の論文の評価は、評価者としての評価にも反映され、相互に科学者としての信頼性を上下させる。それ以外にも論文の引用数や実験データの数なども評価に加算する。